特集
ヤーコプ・グリムの肖像写真(フランツ・ハンフシュテングル撮影)

ヤーコプ・グリム

メルヒェンを集めた兄弟の兄は、法律家から文献学者に転じた人物でもあった。『ドイツ語文法』第1部・第2版(1822)のある1ページに書き込まれた一つの表——のちに「グリムの法則」と呼ばれることになる、言語の規則的な変化の発見を、原文とともに読む。

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ヤーコプ・グリム『ドイツ語文法』第1部・第2版 (1822) を読む——メルヒェンを集めた学者が、言語に「法則」を見つけるまで

メルヒェン集めで知られる兄弟の兄は、法律を学んだのちに文献学者になった。改訂版だけで590ページを超える大著の、ある1ページに書き込まれた一つの表が、のちに「グリムの法則」と呼ばれることになる。1822年の『ドイツ語文法』第1部・第2版を読む。

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グリムの法則を、やさしく——father と pater は、なぜ似ていないのに「同じ単語」なのか

英語の father とラテン語の pater。見た目はまるで違うのに、この二つは同じ祖先を持つ「同じ単語」だとされる。専門用語なしで、グリムの法則の中身を、身近な単語だけで追う。

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メルヒェン集めと文法研究は、なぜ同じ人の仕事だったのか——グリム兄弟ともう一つの顔

グリム兄弟といえば『赤ずきん』や『白雪姫』。だが同じ兄弟が、生涯をかけて一冊の巨大な辞書に取り組み、王への抗議で職を失ってもいる。メルヒェン・文法・辞書・政治——一見バラバラな仕事の裏にある、一つの筋を追う。

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584ページの表を読む——グリム『ドイツ語文法』第2版・原文精読

「二重の音韻推移」とグリムが呼んだものは、実は二段階の別々の変化のことだった。ギリシア語・ゴート語・古高ドイツ語という三つの言語を並べた表を、原文のドイツ語とともに一行ずつ読み解く。

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father と brother、なぜ片方だけ「不規則」なのか——グリムの法則の例外と、それを解いた男

グリムの法則には、昔から知られた「例外」があった。father の子音はなぜか規則どおりにならない。この例外を、グリムの死から十年余りのち、デンマークの一言語学者が、まったく思いがけない場所から解いてみせる。

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「思いつき」から「学問」へ——グリムの法則が言語学に残したもの

グリムの法則は、一つの子音の対応表にとどまらなかった。音の変化を「思いつきの類似」から「検証できる規則」に変えたこの発見は、比較言語学という学問の土台そのものになり、ソシュールが言語学を作り直す舞台さえ用意した。

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検証——グリムの法則は、二百年後の言語学からどう見えるか

「何が対応するか」はほぼ揺るがず確定している。だが「なぜそうなったか」は、実はいまも論争のただ中にある。1822年の表を、二百年のちの視点から採点する。

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