言葉は、世界を別の可能性で開く。

言語とともに考えるための実験室。

最新の記事

すべての記事 →
206

精読——「者」「こと」「筈」「ため」——名詞を三つに分けた、形式名詞

「知らざる筈なし」の「筈」は、何を指しているのか。「来る者は拒まず」の「者」は。松下大三郎は、名詞を、本名詞・代名詞・形式名詞の三つに分け、意味が抜けて形だけが残った名詞を、「形式名詞」という名で、はっきり位置づけた。第三編の、その箇所を原文で読む。

205

精読——「學生らしい」は三つの原辞でできた一つの詞——原辞論の書き出しを読む

「山」は、それだけで一つの詞になれる。だが、音読みの「山(サン)」は、なれない。「を」も、「に」も、なれない。松下大三郎は、詞の部品を「原辞」と呼び、その結びつき方の決まりを、文法学の一つの柱にした。第二編「原辞論」の総説を、原文で読む。

204

「これ、何をする」の「これ」は、代名詞か感動詞か——直観の詞と、概念の詞

「これ」は、名前の代わりをする代名詞だと習う。だが、「これ、何をする」と言うときの「これ」は、何かの代わりだろうか。松下大三郎は、代名詞は感動詞に変わりやすい、と言う。そこには、詞を「直観」と「概念」で分ける、独特の考えがあった。

203

九つの品詞が、五つになった——助詞・助動詞は「靴」である

学校で習う品詞は、名詞、動詞、形容詞、助詞、助動詞……と、十ほどある。松下大三郎は、日本語の品詞を五つにした。助詞と助動詞は、品詞から外れる。その理由は、「人と靴」のたとえで説明される。

202

「花を」は一つの詞、「を」は部品——言語を三つの階段に分ける

文は、単語が並んでできている。松下大三郎は、そう考えなかった。言語には、話の単位(断句)、詞(念詞)、詞の部品(原辞)という、三つの階段がある。「花を」「月に」「咲きたり」が、一つの詞なのはなぜか。

201

松下大三郎を読む——「花を」「月に」を一つの「詞」と見て、日本語の文法をゼロから組み立て直した人

「を」「に」「たり」は、一つの単語ではない。「学生らしい」は、三つの部品でできた一つの詞である。松下大三郎(1878–1935)は、学校で習う文法とはまったく違う出発点から、日本語の文法を組み立てた。『標準日本文法』(1924) の見取り図を、原文の言葉で読む。

200

遺産と判定——語の生まれ方の見方は残り、「同系」の証明は残らなかった

物の名から動作の語が生まれる、という見方は、今も日本語の語形成の基本にある。「し」は風、という東西の説も、今も紹介される。一方、耳目鼻口の対応と日韓同系論は、証明された説にならず、政治の場でも使われた。金沢庄三郎の仕事を、分けて採点する。

テーマから探す

01—08
01

意味

言葉はいかに意味するか

02

言語と思考の境界

03

社会

会話がつくる共同体

04

政治

誰が意味を決めるのか

05

暴力

言葉は人を傷つけるか

06

定義と解釈の力

07

文学

言語に何ができるか

08

消える言語と意味

HUMAN / AI

Human / AI による公開研究